頑張って!よりも“楽しもう!”

あたたかな陽ざしが包む公園で、子供の自転車と靴がおいてある。子供を見守る親の温かさを表現 子育てと思考

子どもを見ていると
「頑張って!」
と言いたくなる瞬間って
たくさんある。


でも最近の私は
その言葉よりも
「楽しもう!」
という言葉を大切にしている。

そんなふうに感じるようになった日のことを
今日は書いてみようと思う。

 

「できたよ!」の瞬間は
いつも突然やってくる

初めての寝返り。
初めてのつかまり立ち。
初めての一歩。
初めての「できたよ!」。

あの頃の私は
その一つひとつに胸がぎゅっとなって
涙が出そうになるくらい嬉しかった。


小さな挑戦は、いつも“自分の力でつかみにいく”

小さかったころ
コマなし自転車に乗れるようになった日もそうだった。

何度も転んで
泣いて
また挑戦して。
できるようになる瞬間って
いつも “誰かにやってもらう” んじゃなくて
自分の力でつかみにいくんだよね。

その姿を見るたびに、
子どもの世界ってすごいなぁと思っていた。

 

あの鉄棒の前で、私は何度「頑張って」とつぶやいたんだろう

子どもがまだ5歳くらいのころ。
公園の鉄棒で
お兄ちゃんがくるくると逆上がりをしていた。

その横で
うちの子が一生懸命
逆上がりにチャレンジしていた。

鉄棒の上におなかが乗って
顔は下を向いたまま
なかなか上半身が持ち上がらない・・・あの状態。

身体を前後に揺らして
あと少しでできそうで
・・・でもできない。

そのたびに
つい手を貸して勢いをつけてあげたくなるのを
私は必死でこらえていた。

「ここは、手を出したらあかん。」

そう自分に言い聞かせながら
ただ見守った。

すると——

えいっ!

小さな身体がぐっと持ち上がり
くるん!
と鉄棒を回った。

逆上がりができた瞬間だった。

鉄棒から飛び降りて
こちらに駆け寄ってきて
満面の笑顔で言った。

「できたよ!」

その顔を見た瞬間
感動で涙があふれた。

 

「がんばれ!」は確かに力になる。でも——

人が頑張っている姿を見るとつい
「がんばれ〜っ!」
と応援したくなる。

毎年お正月にテレビで観ている箱根駅伝でもそうだ。
沿道の人たちが大きな声で
「がんばれ〜っ!」と声をかけている。

辛いときに「がんばれ!」と応援されると
パワーが回復し、底力が出ると言われている。

私自身
スポーツをしているときに
その力を何度も実感してきた。

だから
たくさんの「がんばれ!」はとても大切で
頑張っている人の原動力になる
ありがたい言葉だと思う。

 

それでも私が「楽しもう!」と声をかける理由

だからこそ、私は思う。

緊張して身体が固くならないように。
自分の力をのびのびと出せるように。

試合の前には、あえてこう声をかける。

「楽しもう!」

がんばる気持ちは
もう十分に持っている。

だから私は
その子の心がふっと軽くなる言葉を届けたい。

 

あの日の鉄棒と、今の野球がつながっている

あれから何年も経って
今はあのころと比べてずいぶんと大きくなった。

ずっと続けている野球では
思うようにいかなくて悔しがったり
うまくできなくて落ち込んだりする姿もある。

でもね
あの鉄棒の前で「できたよ!」と笑った
あの日と同じように


楽しんでいるときの顔が
いちばん輝いている。

だから私は
だから私は、今も変わらずこう伝えている。

「楽しもう!」

その一言が
この子の世界をそっと広げてくれる気がするから。

 

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